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昆虫目線。大人のための、昆虫事典
 読みました。

 なぜか、昆虫に生まれ変わってしまった主人公が、昆虫の探偵事務所で働くという物語。

 探偵はクマバチ (クマンバチ)。
 色々と、謎の事件が起こります。
 色々な昆虫の様々な生態がトリックとなっていて、これを順に解いていくストーリー。

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『 昆虫探偵 』 ( 鳥飼 否宇さん / 光文社文庫 )

 正直言って、テレビの野球中継を見ながら、ラジオの実況中継を聞いている、
 というような、しつこいわ!というか、
 そこまで書かないで読者に想像させとけばいいじゃん、という印象は受けましたが、

 ストーリーはなかなか面白かったです。

 でも、これはミステリーとして読んだらかなりの物足りなさを感じると思います。

 この本は、昆虫の生態について楽しく学ぶための教科書です。

 擬態とか、雌雄の違いとか、どんな巣を作っているのか、とか、
 そんな面白い昆虫がいるんだ~、とか。
 へぇボタンがあったら連発してます。

 昆虫の生態に関しては、かなり本格的な知識動員で描かれていますので、
 そういう点ではノンフィクションと思われます。


 ということで、
 ハラハラドキドキもしませんし、
 淡々と物語が進行していく感じで、昆虫に興味のない人には全く面白くないかもしれない、
 という気すらしますが (言い過ぎ)

 でも、わざわざ記事にしてアップさせて頂くのは、

 読み終わった翌日にさ、

 ゴ○ブリの雌雄の違い とかさ、羽アリの生涯について、とか、フンコロガシの巣について、とか
 話題に挙がって、情報として使用させて頂きましたので。
 どんな夫婦の会話だ!

 意外と、役に立つマメ知識が詰まっているのかな、なんて。

 昆虫の生態には興味があるけど気持ち悪くて図鑑は眺めたくないというかたにはお勧めです(笑)


 ちなみに、描かれている複数の事件と謎は、全て有名なミステリのパロディになっているようで、
 各章のタイトルもパロディになってます。
 そういう楽しみかたもできますので、ミステリと昆虫好きのかたには堪らない一冊かと思います。
 そんな人そういないだろ!って思って書いてみたけど、
 そう少なくもないだろ、って思い直しました。


おきてがみ
by new-ikumen | 2014-07-20 00:25 | 人生を豊かにする読書


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