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今はまだマイナーな作家さんかもしれないが、大興奮出来る物語がある。
 タイトルで選んだ本が、本当に面白かった時、
 宝物を掘り当てた気になりますよね。

今はまだマイナーな作家さんかもしれないが、大興奮出来る物語がある。_c0259834_00583082.jpg


『 記憶破断者 』 ( 小林 泰三 さん / 幻冬舎 )

 前向性健忘症。

 新しい記憶を、数十分しか保てない。

 事故が原因で、前向性健忘症になってしまった主人公。

 目が覚めて、枕元のノートに気付くところから物語が始まります。
 何だこのノートは?
 ペラペラ
 【警告!自分の記憶は数十分しかもたない。】
 誰のノートだ?無くして困ってないか?

 なんて感じで。

 そういう病気があるということは、聞いたことがありますが、
 一体どんな苦労をして暮らしているのか、あまり想像できません。

 が、これを読んだら分かります。
 でね、

【思いついたことは全部このノートに書きこむこと】

 本当に、大変だな、と分かる。

 ただ、そういう病気の人の、悲しい物語じゃないんだな。

 もうひとり、スゴイ人間が登場します。

 ものすごい、悪人

 ネタばれになるので詳しくは書きませんが、
 自分が前向性健忘症であったが故に、
 その人物が殺人鬼であることに気付いてしまった。

 気付いたことがバレたら自分が狙われる。

 どうしたらいいんだ!

 で、次の章に入るでしょ。

 また、目が覚めて、「誰のノートだ?」ってとこから始まる。

 うわー。

 せつなくてもどかしくてハラハラドキドキで。

 とにかくめちゃめちゃ面白かったです!

 僕史上、興奮して読んだ物語ランキング3位以内!「 告白 」( 湊かなえさん ) に匹敵。

 いやあ、通勤時間に大興奮の数日間でした。


おきてがみ
by new-ikumen | 2016-02-06 01:29 | 人生を豊かにする読書


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